脂肪注入豊胸によるしこりと石灰化

脂肪注入豊胸は、気になる箇所のサイズダウンとバストアップが同時にできる豊胸術として人気です。見た目や触感も通常の乳房と同様で、自然な仕上がりになりますが、時にはトラブルが生じることがあります。注入された脂肪は周囲の組織から栄養をもらって生着しますが、栄養が行き渡らなかった脂肪細胞は壊死して吸収されます。壊死した脂肪細胞が大きい場合には吸収されず、異物として認識されて被膜で閉じ込められ、「しこり」となります。

また、被膜の周辺は常に炎症が起きて、カルシウムが結晶となって被膜に沈着します。これが「石灰化」で、しこりが石のように硬くなった状態です。採取した脂肪には、血液成分や死活細胞などの不純物が入っていますが、これらを十分取り除かないと、酸素や血液の循環が妨げられて栄養が行き渡らなくなって、壊死しやすくなります。また、注入の際、1ヶ所にまとめて注入すると、脂肪が大きな塊となり、全体に栄養が行き渡りません。

適量を超えて注入した場合には、乳房の内圧が高まって脂肪が塊で壊死してしまいます。石灰化を起こしていない「しこり」は、注射器や吸入管で吸い取ることで、治療できます。石灰化を完全に除去するには、切開して取り除きます。脂肪注入豊胸では、注入する脂肪から不純物をしっかり取り除き健全な脂肪細胞を注入することで、しこりを予防することができます。

また、注入箇所や量など、ドクターの技術によって、しこりができにくい施術も可能です。脂肪注入豊胸を受ける場合には、実績のあるクリニックを選び、施術の内容についての説明も十分聞くようにしましょう。

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